FC2ブログ
                
updated date : 2018/03/25

コインランドリー

語り人Kです。


皆様、お疲れ様です。


先ず最初に・・・・。


山下弘子さんがお亡くなりになりました。


19歳という若さでガンが発見され、余命半年と


宣告されながらも強く生きた山下弘子さんを


私はブログで知り、それからは記事が更新される度に


拝読させて頂き、いつも勇気を貰っておりました。


そのブログからは、病気に対するネガティブさは微塵も無く


いつも前向きな内容であり、本当に凄い女性だな、と思うと


同時に、自分も万が一の際にはそうありたい、と強く思わせて


くれたブログでした。


理不尽という言葉しか見つかりませんが、


誰よりも明るく強く生きられた山下さんの生き様は


私の心の中でずっと大きな目標として存在し続ける


のだと思います。


余命半年といわれ、25歳まで生きられた山下さん。


それが長いのか短いのかは分りませんが、きっと誰よりも


充実した濃い人生を歩まれたのだと信じたいです。


だから・・・。


これからは、ゆっくりとお休みしてください。

そして、本当にお疲れ様でした。

突然の訃報に、私もかなり落胆しております。

何かポッカリと穴が空いたようで・・・。

本当は怖い系の話をアップするつもりでしたが、

今日はそんな気分には、なれそうもありませんので、

今日は別の話に変更させて頂きます。

それでは、怖くない話。

どうぞ!








彼女は俺の仕事関係の友達。

 

金沢市内のアパートで1人暮らしをしている。

 

元々は結婚しており、お子さんも居たらしいが離婚時に元夫が

 

親権を持つ事になり、それ以来ずっと1人暮らしだそうだ。

 

1人暮らしと聞けば、俺などは気楽で羨ましいと思ってしまうが、

 

やはりそれなりに大変なことも多いらしい。

 

仕事を終えて帰宅してから、ちゃんと食事を作って、というのが

 

理想らしいが、現実には1人分の食事を作るよりも、コンビに

 

弁当で済ませたほうが安くつくらしく、最近では食事は閉店間際の

 

スーパーの半額弁当か外食をして済ませる事が多いのだという。

 

そうやってお金を切り詰めての生活を続けていても、お金は溜まる

 

どころか減っていく一方だった。

 

だから、彼女は夜のバイトに出たらしい。

 

当然、会社には内緒で始めたバイトだったから、人目につかない

 

工場のバイトだった。

 

最初は体も酷かったらしいが、それなりに楽しく

 

それまで彼女が経験したことの無い職種だったこともあり、

 

次第に体が慣れてくると、彼女はそのバイトを続ける事が出来た。

 

ただ、問題があった。

 

それは、ただでさえ時間が無かったのが、夜のバイトを入れた事で

 

完全に家事に費やせる時間が無くなってしまった事。

 

だから、風呂はシャワーで済ませ、掃除は日曜日にまとめて終わらせる

 

事にした。

 

そして、洗濯は、近くのコインランドリーを使ってさっさと終わらせることにした。

 

実は彼女はコインランドリーをそれまで利用したことは無かった。

 

やはり他人と同じ洗濯機で自分の衣服を洗うのはどうしても抵抗が

 

あったらしいのだが、実際に使ってみると、そんなことは気にならなくなり

 

それよりも、短時間で衣服の洗濯だけでなく乾燥まで出来てしまう事に

 

彼女はとても便利なものだと感じたという。

 

彼女は最初の頃、コインランドリーに到着し、乾燥を含めた全ての工程が

 

終わるまでずっとコインランドリー内で待っていた。

 

しかし、他の客たちが、洗濯機を回すと、さっさと何処かへ行ってしまい

 

終わった頃に取りに来るのだということに気付いた。

 

確かに、そうすれば時間を有効活用出来る。

 

早速、彼女も同じように洗濯機を回すとさっさとその場を離れ、食事に

 

行ったり買い物をしたりと色々と用事を済ませてからコインランドリー

 

に戻ってみると、しっかりと乾燥まで終わっていた。

 

なるほど!これは便利かも・・・。

 

そう思い、それ以来、彼女はコインランドリーで長い時間を費やす

 

事は止めた。

 

そうやって、次第に色んな事を学びながら彼女の1人暮らしは

 

少しずつ快適なものになっていった。

 

しかし、ある時、おかしなことに気付いた。

 

彼女が洗濯機に入れた洗濯物の下着が無くなっている事があったのだ。

 

最初は気のせいかもしれない、と思ったが、それからは毎回下着が

 

消えてしまう。

 

当然、犯人が分かるはずも無く、彼女は別のコインランドリーに行く

 

事にした。

 

しかし、それでも、しばらくの間は大丈夫なのだが、すぐにまた下着が

 

消えていくようになる。

 

何とも言えない気持ち悪さを感じた彼女は、それからはコインランドリー

 

を転々としていくようになる。

 

彼女がコインランドリーでずっと待っていると、下着は消えたりしない

 

のだが、そうでなければ確実に下着が消えるようになる。

 

ストーカーなの?

 

確かに彼女は綺麗な女性であったから、過去にストーカー的な被害に

 

遭った事もあった。

 

だから、彼女は、今度は出来るだけ自宅アパートから離れた場所にある

 

古臭く客の少なそうなコインランドリーに行く事にした。

 

狭かったり、洗濯機自体が古かったりと少し心配になったがそれでも

 

洗濯自体は完璧にこなしてくれる。

 

ここなら安心だろう・・・。

 

そう思って彼女がコインランドリーから出ようとした時突然、

 

ねぇ?

 

と声を掛けられた。

 

自分ひとりしか居ないと思い込んでいた彼女は、思わず体がビクっと

 

反応してしまう。

 

そして、声のする方を見ると、そこにはコインランドリーの端の床に

 

膝を抱えて座っている見知らぬ女性の姿があった。

 

どこか生気の無い顔をしていたから、彼女は思わず、

 

大丈夫ですか?

 

顔色が悪いみたいですけど・・・・。

 

と返した。

 

すると、その女性は少しだけニコっと笑うと、

 

ありがと。

 

大丈夫だよ。

 

ところで、ライター持ってませんか?

 

と聞いてきた。

 

離婚してからタバコを吸うようになっていた彼女は、すぐに

 

ライターを取り出してその女性に渡した。

 

すると、その女性は、ポケットからタバコを取り出すと、そのライターで

 

火を点けてから思いっきり吸い込む。

 

そして、白い煙を吐き出し終えると、またニッコリ笑って

 

ありがと。助かった!

 

と言ってライターを返してくれた。

 

そんな事があってから、彼女がそのコインランドリーに行くと、

 

必ずその女性がねいつもと同じ場所に座り込んでいた。

 

そして、彼女を見ると、

 

こんばんは・・・・

 

と言って、ニッコリと笑ってくれる。

 

だから、彼女もいつもニッコリと笑い返して、

 

こんばんは。今日は寒いですね・・・。

 

等と、挨拶を交わすようになった。

 

そして、いつも、必ずライターを貸して欲しいと頼まれた。

 

勿論、最初はライターを貸すだけだったが、そのうちに、彼女は、

 

その女性と一緒にタバコを吸い終えてから店を出るようになった。

 

それからは、彼女もそのコインランドリーに行くのがとても楽しみになる。

 

そして、そんなある日、そのコインランドリーの店内に、張り紙が張られた。

 

「最近、下着が紛失する事件が多発しております。

 

ご自身の衣類の盗難に関しましてはご自身の責任の下、管理を

 

お願い致します」

 

という内容だった。

 

そこで、彼女は不思議に思った。

 

他の場所ではいつも下着泥棒に遭遇していたけど、この店に来てからは

 

一度も盗難に遭っていないのに、どうして?と。

 

そして、それからしばらくして、変な噂を聞いた。

 

どうやら、このコインランドリーには幽霊が出るらしいとの噂だった。

 

え?私、そんなもの、見た事無いけど・・・・。

 

そう思ったとき、彼女はハッと思ったという。

 

確かに今のコインランドリーになってから下着が消えることは無くなった。

 

だけど、他のお客さんには下着泥棒が頻発している。

 

だとしたら、誰かが私の洗濯物を監視して守ってくれているのかも・・・。

 

そう考えた時、それをしてくれるとしたら、いつも見かけるあの女性の

 

姿しか思い浮かばなかった。

 

そして、次の日の夜、バイトが終わってからいつものコインランドリーに

 

行くと、相変わらずその女性はいつもの場所に座ってニッコリと

 

彼女を出迎えてくれた。

 

そして、いつものように、一緒にたばこを吸いながら色んな世間話を

 

したらしいが、彼女が幽霊の正体なのかは聞く事は無かった。

 

例え、他の客には恐ろしい存在でも、彼女にとってその女性は

 

少しも怖くなく、それどころか大切な友達だった。

 

だから、その女性が幽霊であろうと、そんな事は彼女にはどうでも

 

良いことだったらしい。

 

そして、それからも、彼女とその女性との友情は続いているようだ。

コメント

非公開コメント

Kさん、読者様、こんにちは♪

今日は天気も良くあったかくて過ごしやすいですね。そんな中で夕陽に朱く染まる桜がまた綺麗でついつい見惚れてました。

今回のお話、ホッコリしました。どういったいきさつで霊となったかはわからないですが、煙草吸ってもスレてる感じがなくていいですね。
いつまでも2人の友情が続いてくれるといいなぁと思いました。

亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。

No title

必ずその女性がねいつもと同じ場所に座り込んでいた。

「ね」に思わず笑いがこみあげて
しまいました。Kさんがね音読しながらね
キーを打っていらっしゃるのかのような、肉声が聞こえるようなフレンドリーな
感じが微笑ましいです。

漫画化、初夏にアニメ放映される
バナナ・フィッシュの絵柄だったら
幽霊はみんなジーンズ姿でナイフや銃を持っていそう。
AさんがOKを出した方とコンビを組まれたらどなたと組んでも大ヒットしそう。
Aさん、印税でお菓子とケーキ三昧だ!

コインランドリー、一度利用しましたが、
そこは洗剤は自分で用意するので、
単なる水洗いをしてしまいました。
でも事前に洗濯槽のなかをシャワー洗浄
とか、思っていたより清潔なので驚き
ました。近々洗剤を持ってリベンジする
予定です。大きい毛布が自宅では
洗えないので。

K様、皆様おはようございます

若くしての余命宣告。
大変な衝撃があったと思われます。
それでも前向きに最後まで生き抜いたのですね。
彼女のご冥福を心よりお祈りいたします。


今回のお話、
心があたたかくなりました。
この先も良い関係が続くと良いですね(^^)

それでは失礼致します。

良い人(幽霊)!!

ぷぅ様の言われたとおり彼女の人柄が幽霊とお友達になれたんだと私も思います。
実は私もコインランドリーです。
私は脱水までして持ち帰って干すんだけど9kg
400円で ハード&お湯でガシガシ洗ってくれるので助かってます!!

余命宣告されて亡くなる
突然亡くなる
どちらが幸せかはわかりませんが、突然兄を亡くした私は、死を受け入れる覚悟が出来る分余命宣告を受けるのが幸せかなと思います

色んな考えがあるので答えはみつかりませんが。

コインランドリーは便利ですが、深夜に行くとなんとなく人の気配とゆうか念とゆうか、そういう物を感じています
たまに利用するコインランドリーでも、下着泥棒があるみたいで貼り紙とカメラ稼働中マークがあります
そしてお札も
何かあったのでしょうか。

あー仕事つかれたー!

こんばんは!kさんが好きだった方が亡くなられたのですね。cmなどにも出演されてるのも知らなくて、色々調べてましたが、明るくて前向きな方なんですね。私はどちらかと言えば、後ろ向きな人間でして、前向きな人はちょっと苦手なんですが、彼女からはなにか少しいただいたような気がしました。さて変わってコインランドリーの幽霊さんですか!最近どこも監視カメラありますからドロボーならわかると思いますが、もし幽霊なら?でもタバコ吸う幽霊は犯人じゃないようだし、じゃ犯人だれ?

宿命・・・

語り人のKさん

会社事務所の桜も花を咲かせています・・・気付かぬうちに(汗
今とばかりに咲き誇る花も、やがて舞い散る定めですね。

今日の終わりに眠り就く・・・明日に目覚めれば何時もの・・・そんな当たり前の毎日が続くだろう・・・と。
本当は・・・明日の事は誰にも分からない。

余命宣告を受けた・・・どれだけの恐怖心や、そして絶望感と戦ったのでしょうか。
そして宿命を受け止めて、覚悟を決めて、そこに至るまでの生き様を見せて来たのですね。
その生き様に照らされて、輝く方々も沢山居られる事でしょう。

心より、ご冥福をお祈り致します。

何とも不思議なお話しです・・・煙草を燻らすなんて・・・(汗
まぁ~過去には結婚生活や同居している記事もありましたから、それが親友でも、私は可笑しくはありません。

それでは次回も怖くない話を楽しみにしておりますが、くれぐれもご自愛下さい。

K様、皆様こんばんは
そしてお久しぶりです。
K様の前のサイトからここまできました!

最近は行事や部活等で忙しく、K様のサイト移行も今日知りました。
そして夕方から読み進めて今現在。

今回のお話で思ったことは2つ。1つはほっこり心が温まるお話だと思いました。そしてもうひとつは…コインランドリー怖っ!
その女性が下着被害にあっていなくでよかったです!

季節は春ですが、まだ風が寒い日があります。お身体にお気をつけ下さい。
それではこれからのお話の更新楽しみにしております!

素敵なお話ですね

K様皆様こんばんは

家の桜もちらほらと咲き始めてきました。
だんだんと春めいてきました。

私もその方が亡くなられたのを、ネットニュースで見て、悲しかったです。

私も何度か大きい病気をして、長い入院生活を送っていましたが、手術の説明の時に、亡くなる可能性もあると聞いて、ショックで絶句してたら、母と妹が「全然大丈夫です!」と即答していて、そっちにも絶句でした。

コインランドリー私は、過去一度しか利用したことないのですが、独特の空間ですよね。

下着泥棒を見張ってくれるなんて、なんて良いかたなのでしょう!

いいお友達ですね、それも日頃の行いなのかと思います。

では、皆様ご自愛くださいませ。