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updated date : 2018/04/28

毎夜やってくるモノ(後編)

語り人Kです。

それでは、後編もいってみましょう。

それでは、怖くない話。

どうぞ!





(中編からの続き)

そこには、ニコニコと笑う若い僧侶が立っていた。

 

大丈夫だから、安心して!

 

そう言われた時、何故か涙が溢れてきた。

 

初めて見た僧侶だったが、何故か初対面には思えなかったという。

 

そして、彼女を寝室に連れて行くと襖を閉めて、布団の上に座らせた。

 

そして、優しい声で、

 

寝ていなさい・・・。

 

きっと、見ない方が良いと思うから・・・。

 

そう言われ、彼女は布団の中に入った。

 

布団の中で彼女は、

 

このお坊さんは一体どこから入って来たのだろう?

 

等と考えていたが、そんな事はもうどうでも良かった。

 

何故か、その僧侶の側に居ると、恐怖が和らいだ。

 

そして、僧侶は何かお経の様なものを小声で唱えていたという。

 

そして、寝室の襖は、ずっとガタガタと震えていたが、何故か部屋の中には

 

入って来られない様だった。

 

そのうち、彼女はそのまま寝入ってしまった。

 

そして、気が付いた時は既に午前8時になっており、彼女は急いで家を出て

 

病院に向かった。

 

父親の病室に行くと、父親は特に変った様子もなく、横になっていた。

 

そして、看護師にも、昨夜、電話しましたか?

 

と聞いたが、誰も電話などかけてはいないと言われた。

 

その日は、そのまま、昼間は病室で父や母と一緒に仮眠をとった。

 

そして、夕方になる前に彼女は家に戻った。

 

家に戻った彼女は、必死に昨夜の僧侶の姿を探したが、何処にも

 

見当たらなかった。

 

そして、その日は何故かテレビを観る余裕があった彼女は久しぶりに

 

テレビを観ていた。

 

あと2日、我慢すれば・・・・。

 

それが彼女の心を支えていた。

 

そして、時刻が午前3時を回った頃、突然怪異が始まった。

 

観ていたテレビが突然、消えた。

 

リモコンなど操作はしていない。

 

そして、今度は玄関から父親の声が聞こえてきた。

 

おーい!ここを開けてくれ!

 

母さんが大変なんだ!

 

だから、急いでお前を迎えに来た!

 

確かにそう言った。

 

しかし、昨夜の事もあり、彼女はそのまま寝室に戻った。

 

すると、今度は、目張りした窓が、バンバンという大きな音で

 

叩かれだす。

 

彼女は必死に耳を閉じた。

 

それでも家が揺れる位の衝撃に彼女は恐怖した。

 

いつ、窓が破られるかもしれない・・・・。

 

いや、もしかすると、アレはもう家の中にいるのかもしれない・・・。

 

そう思うと、心細さで耐えられなくなった。

 

その時、また彼女は背中をポンポンと叩かれた。

 

もう驚かなかった。

 

急いで振り返ると、そこには昨夜の僧侶が立っていた。

 

そして、

 

本当にしつこくて嫌になるよね・・・・。

 

あいつらは昔からそうだから・・・・。

 

でも、あと2日だけ・・・・。

 

頑張ろうね・・・。

 

そう彼女に優しく語り掛けてくれた。

 

何故か今日に恐怖が消えていくのが分かった。

 

そして、その僧侶は窓に向かって正座すると、またお経の様なものを

 

ブツブツと唱え始めた。

 

そして、その途中、彼女に言った。

 

貴女は寝ていなさい・・・。

 

さっきの父親もあいつの仕業だから何も心配しなくていいよ・・・。

 

だから、怖いんだったら寝ちゃえばいいよ・・・。

 

あとは私に任せればいい・・・。

 

そう言われた彼女は、何故か緊張が解けて急に眠たくなった。

 

そして、またしても、そのまま寝てしまい、気が付くと朝になっていた。

 

そして、この時初めて彼女は俺に電話をかけてきた。

 

どうか力になって欲しい・・・と。

 

そして、彼女は俺に電話をかけてきた後、急いで病院に向かった。

 

僧侶の言ったとおり、母親に異常は無かった。

 

そして、病院にいる両親が全く怪異に遭っていないという事を聞かされ、

 

やはり狙われているのは私なんだ・・・・。

 

そう実感した。

 

両親は心配して、彼女に現況を聞いてきた。

 

そして、今夜が最後だから、病院を抜け出して一緒に戦ってやる、と

 

言ってくれたが、彼女は、

 

あれからは何も起こってはいない、と嘘をついた。

 

彼女を護るために両親がもう一度家に戻ってきたら、きっとあいつは

 

許さないだろう・・・。

 

そんな気がしたからだという。

 

そして、夕方になる前、彼女は自分から、

 

それじゃ、私は帰るね!

 

と言って病室を出た。

 

あと1日我慢すれば・・・・。

 

それが彼女の精神を支えていた。

 

そして、今日もあのお坊さんは助けてくれるかな・・・。

 

そんな事を考えながら家に戻ると、玄関を開けた所に、その僧侶は

 

もう立っていた。

 

そして、初めて見せる様な厳しい顔つきでこう言った。

 

今夜、耐え抜けばそれで終わる・・・・。

 

ただ、今夜はあいつも本気で貴女を連れて行こうとする筈だから・・・。

 

私も全力で貴女を護るけど、貴女も決して諦めないで欲しい・・・。

 

そう言われた。

 

そして、夜がまた来た。

 

彼女はテレビを観ている傍らで、僧侶はじっと目をつぶって正座していた。

 

そして、突然のゴングのようにテレビが消えた。

 

そして、家の明かりも・・・。

 

一瞬、真っ暗になった空間で彼女は必死に

 

お坊さん・・・いますか?

 

と呼びかけていたが返事が無かった。

 

そして、次に明かりが点いた時、彼女の目の前には得体の知れないバケモノが

 

立っていた。

 

青白い皮膚と鋭い爪。

 

口は大きく裂け、長い髪の毛の間から大きな目が1つだけ見えた。

 

そして、頭は明らかに角らしきものがあった。

 

まさに・・・・鬼。

 

それは彼女が昔話で知っていたものとはかなりかけ離れてはいたが、

 

それでも、それが何故か鬼というものなのだと確信した。

 

そして、その鬼らしきモノの向こうで、僧侶はうずくまり頭から血を

 

流していた。

 

彼女は大きな悲鳴をあげた。

 

すると、倒れていた僧侶が這うように近づいてくる。

 

そして、鬼らしきモノの足を掴むと、必死に何かを唱え始めた。

 

鬼の唸る様な声が聞こえた。

 

そして、それから全ての動きが止まった。

 

彼女は恐怖で全く動けなかったが、どうやら、その鬼らしきモノも

 

動きを封じられている様だった。

 

それは僧侶が必死に鬼の足を掴みながらお経を唱えていてくれているから

 

だと分かると、何故か涙がこぼれてきた。

 

どうして、ここまでして私を助けてくれるのだろう・・・・。

 

では、私には何が出来る・・・。

 

それは、お坊さんが言った様に、決して諦めないこと・・・。

 

そう思ったとき、彼女は何かが吹っ切れた様な気がしたという。

 

彼女は顔を鬼の方に向けると、必死で鬼を睨み続けた。

 

鬼なんかに絶対に負けない!

 

負けてたまるか・・・。

 

そう思い、鬼の顔を睨みつけた。

 

そして、そのまま時間が経過していった。

 

朝が来た事を確認した僧侶は彼女に向かって優しくこう言った。

 

もう大丈夫だよ。

 

よく頑張ったね・・・。

 

これで貴女はもうあいつの呪から解き放たれた。

 

だから、私の役目ももうお終いだね。

 

それに、外には私なんかより凄い味方が来てくれたみたいだしね・・・・。

 

あの人なら、古い呪の縁も断ち切ってくれるかもしれない・・・。

 

私もようやくゆっくり出来るのかな・・・・。

 

そう言うと、その僧侶はゆっくりと消えていった。

 

そして、そこには祖父が持ってきた木彫りの仏像が落ちていた。

 

顔には大きな新しい傷が増えていたという。

 

そして、僧侶のお陰で鬼も力を使い果たしていたのかもしれない。

 

彼女には目もくれず、その場から立ち去っていった。

 

と、その時、玄関から聞きなれない声が聞こえ、その後には

 

俺の声が聞こえたという。

 

それは彼女から電話を貰った俺が、まさにAさんを連れて彼女の家に

 

来た時と重なった。

 

俺は見たこともない化け物の姿に言葉を失っていたが、Aさんは、

 

相変わらずであり、

 

そんなに凄んだって無理だって・・・・。

 

もう体力が無いのはバレバレだから・・・。

 

消えなさい・・・。

 

そう言うと、そのバケモノは俺達の前から霧のように消えた。

 

あまりに一瞬の出来事だったから、得れはAさんに

 

もしかして、逃げちゃった?

 

と聞くと、

 

私がそんな奴を逃がすと思いますか?

 

消しました・・・。

 

永遠に・・・。

 

そう言われた。

 

彼女は、それ以後、怪異に遭遇することは無くなった。

 

そして、父方の実家でも、それまでは数年に一度起こっていた神隠しも

 

全く起こらなくなったという事だ。

 

今では彼女は両親と仲良く一緒に暮らしているが、さすがに田植えには

 

もう行けなくなってしまったということだ。

 

コメント

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一件落着

八尺様に似てますね。何故かこういうのって、不思議と惹かれてしまいます。八尺様での運転して地域を出て来るシーンと同じですねぇ。それだけ、その土地に関係が強い魔物が日本全国にいるんですか?日本の田舎は奇麗だけど、奇麗な物には魔も多いと云う事?だから、田舎には余り行きたくないんですよ。クワバラx2

凄かったですね!

Kさん

さすが3部作という内容で感服しました。
木像がお坊さんの姿に変えて守護してくれるなんてカッコいいですね!長い間守護していたのでしょうね、最後の言葉に涙です。
でも、そのお坊さんにして凄い力と言わしめるAさんさすがです。頭が下がります。
GW最初から楽しめました。ありがとう御座います。
また楽しみにしてまーす!
でも無理は禁物ですよー!

呪いの始まりは

K様 読者の皆様
こんにちは、ばばろあです。

まずは解放されて良かったです。
木彫りの仏像様は、先祖代々護ってくれていたのですね。
それでも、神隠しは発生していたようで、鬼の呪いはそれだけ強力だったということでしょうか。
そもそも、その呪いが始まったのはなぜだったのか・・・解放された今となっては、もう忘れてしまったほうがいいのかもしれませんね。

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おはようございます。

休みをグダグダしていたら読むのを忘れてました。

怖い。変なヤツも居るんですね。

でも、流石Aさん!

村?には帰れないかもしれないけど…変なヤツが居なくなったからその場所も過ごしやすくなりましたね。

う、うああああん、怖かった。
それと、お坊さんすごくかっこいい。
一人で戦ってたお坊さんゆっくり休んでほしいです。でも怖かったよー
うああああん。お米大事に食べる。
アレは家系にくる呪なの?怖かったよー
めっちゃ怖かった…

今回も素晴らしいお話でした‼︎
私たちが知らないところで、こんなにたくさんの怖い事が起きてるなんて…世の中まだまだ謎が多いですね〜笑
私もそろそろ受験勉強を頑張らないとと思い、このブログを息抜きに毎週生きてます‼︎

前編を読み終えた時には、続きが読みたすぎてボウゼンとしましたが、同じ日に完結したのでなんだか得した気分です。怖かったです。。

それにしても、たまたま見てしまっただけでそんなことになることがあるのでしょうか…見ないふりをすれば良かったのでしょうか…
万が一、何か見てしまった時のために、見ないフリをする練習をしておこうと思います…

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いや〜、、

すごい話でしたね…これがすべて実話なんてって思いながら毎回読ませていただいてます。それにしても、一人暮らしの部屋でこの時間にこの話を読むのはなかなか怖かったですね…でも、まだまだ楽しみにしてます。

No title

ひー、怖い
最初は子供の容姿で関心をひいておいて、
実は顔がデカいだけじゃなく、
鬼だったとは。お坊さんはご先祖さま
なのか、地霊なのか、昔鬼とバトルした
高僧の魂が仏像に入って残ったのか。
ハイテク最先端なのに、何百年と続く
因習とかてんこもりの日本ってすごいな。

怖かった。。。

お久しぶりです。
3話もあると本当に怖いです。。
でも本当に見入ってしまうように呼んでしまいました笑笑
鬼?だったのかな、、、
僧侶さん。優しい光ですね。
それにしても姉御のパワーは半端ない(笑)(笑)
もう一回読み直して来ます( ´∀`)笑笑

3部作なら怖さも3倍💀後編

またまたこんばんは!また結論から言いますと、早くAさんに知らせといたら、一瞬で終わってましたね⁉️逆のことを言うと、Aさんがこないとやばかった⁉️Aさんありがとう!私からもお礼を!あいにーじゅう、あいおんちゅう、あいらーびゅう!はい英語できませんよ!しかしその仏像様もがんばりましたね!お坊様の魂が入ってたんですかね?kさん今日は呑んだくれちゃって下さい!でも亡者🧟‍♀️🧟‍♂️の列に並んだり、心霊タクシー🚕に乗車しないように気をつけて下さい!

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堪能しました。😁

いや~堪能しました。どなたかの実話怪談で、たまたま見ただけなのに、家族や親戚全員が禁忌に目をつけられ、色んな手で禁忌の目をごまかすという話を読んだ事があります。しかし、A姐さん素敵!やっぱり、消しましたか。(*^^*)K様も、(*^ー゚)b グッジョブ!!それでは、また明日をお待ちしております。熱中症にはお気を付けて下さいませ。(*^^*)

負けてたまるか・・・

語り人のKさん

安堵の涙で、瞳がうるうるの酔っ払い親父が居ます。
負けてたまるか・・・これまでの人生、この台詞を心の中で何度叫んだ事か・・・もちろん対象物に対してではなく、弱音を吐く自分に・・・ですよ。

守護の役目、それはただ有無を言わさぬ力を見せるだけでなく、対象者を励まし勇気づけ、肩を押し前進させる。
それは強い自分を引き出してあげる事・・・そんな役目を負っているのだなと・・・。

彼女が再び水田の泥濘に足を沈め、若き命を植え付けて行く。
そして、実るほど頭を垂れる稲穂かな・・・後の季節の収穫に汗を流される事を願いながら・・・。

それでは次回も怖くない話を楽しみにしておりますが、くれぐれもご自愛下さい。

安心しました!

K様皆様こんばんは

読みきった~😀
良かったです。さすがKさんとAさんですね。

消してしまったんですよね。
これで神隠しもなくなって、本当に良かったです。

さすがに、こわくて田植えは無理ですよね。
私なら子供まで無理になりそうですが・・・。

読みごたえありました。今日もありがとうございます。

では、皆様ご自愛くださいませ。

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久しぶりにブログ読ませていただきました~(^^)
ハラハラな展開で…助かってよかったです(>_<)仏像さん、そしてAさん、さすがです!
これからさかのぼって読んでいきます(^_^)ノ

No title

いっきによみました。
助かってよかった!